アンスリウムを交配してみたいけど…
「そもそも花のどこが雌しべでどこが雄しべなの?」
「蜜が出てきたら何のサイン?花粉はいつ出るの?」
自家交配や実生づくりに挑戦しようとすると、
まず最初にぶつかるのがこの疑問だと思います。
今回は、実際にうちで育てているアンスリウムの花芽が育っていく過程を、
写真つきで順番に解説します。
花の仕組みを理解しておくと、この後の交配のタイミングがぐっとわかりやすくなります。
アンスリウムの花のつくりをおさらい
アンスリウムの「花」に見えているところは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる葉が変化した部分で、実は花そのものではありません。 本当の花は、中央から突き出た棒状の肉穂花序(にくすいかじょ)にびっしりと並んでいる小さな粒の集合体です。

この肉穂花序の一つひとつの粒に、雌しべと雄しべの両方が入っています。
交配を成功させるカギは、この肉穂花序が
- 花芽として出てくる
- 蜜を出す(雌性期)
- 花粉を出す(雄性期)
という順番で変化していくことを知っておくことです。
① 花芽が出てくるところ
新芽の脇から仏炎苞に包まれた花芽がすっと立ち上がってきます。この時点ではまだ肉穂花序はつるっとしていて、蜜も花粉もありません。ここから数日〜1週間ほどかけて仏炎苞が開き、肉穂花序が姿を現します。
② 蜜が出るところ=雌性期のサイン

仏炎苞が開いてしばらくすると、肉穂花序の表面に透明〜白っぽい小さな水滴のような蜜がにじみ出てきます。これが「雌性期」のサインです。 このタイミングでは雌しべが受粉可能な状態になっていて、花粉を受け入れる準備ができています。つまり交配は、この蜜が出ているタイミングで他の花の花粉をつけてあげる必要があります。
③ 花粉が出るところ=雄性期のサイン

蜜の時期が終わると、同じ花序が今度は花粉を出す「雄性期」に切り替わります。表面に白や黄色っぽい粉状の花粉が浮き出てくるので、蜜の時期とは見た目がはっきり変わります。
交配を成功させるための最大のポイント
ここが一番大事なところですが、
アンスリウムは同じ花の中で雌性期→雄性期の順に切り替わる
「雌性先熟」という性質を持っています。
つまり、 同じ株・同じ花序の中では、
蜜が出ている(雌性期)タイミングと
花粉が出ている(雄性期)タイミングが重ならないんです。
そのため自家交配であっても、
- 蜜が出ている花(雌性期)
- 別の花序ですでに花粉が出ている花(雄性期)
という組み合わせを用意する必要があります。花粉は指や綿棒などで採取して数日〜1週間程度は保存が効くので、開花のタイミングがずれている株同士でも掛け合わせが可能です。
長期間保管する場合は、アルミで包んで冷凍庫に入れておけばいいです。
アンスリウムの花粉と種は、鮮度が最重要なので
採れたてであればあるほど結実確率が上がります🔥
まとめ
- 花芽→蜜(雌性期)→花粉(雄性期)の順に変化する
- 交配は「蜜が出ている花」に「別の花序の花粉」をつけるのが基本
- 花のタイミングがずれていても花粉を保存すれば交配できる
今後、「種ができてからの管理方法」も写真つきで紹介します。
うちで実際に交配・育成しているアンスリウムの様子はInstagramでも随時発信しています。気になる株や交配親候補があれば、DMでお気軽にお問い合わせください。販売中の株はSTORESからご覧いただけます。


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